カメラを新調。X-T10からX-T2へ。
ついったーで何度か呟いていましたが、X-T2を買いました。Fujifilmの新たなフラッグシップ機です。まさか自分がこんなに高価なカメラを手にすることがあろうとは。1年前にはこれっぽっちも想像していなかった未来が今、手元にあります。
カメラは道具でありそれ自体が目的ではない、というのが、僕のカメラに対する距離感です。道具には、自分の目的以上のものは必要なくて、自分がやりたいことに見合った機能・性能があれば良い。そんな風に考えて、自分の写真を撮る目的、そしてどんな写真を撮りたいか、その変化に合わせてカメラを何台か購入してきました。
その変遷を振り返りつつ、X-T2の紹介をしてみます。
1台目:RX100M3
SONY デジタルカメラ Cyber-shot RX100 III 光学2.9倍 DSC-RX100M3
- 出版社/メーカー: ソニー
- メディア: Camera
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最初に買ったカメラは、RX100M3。これは一番シンプルに、記録するための写真を撮りたくて購入しました。旅行であちこちへ出かけることが増え、どこへ行ったのか、何を見たのか、食べたのか、やったのか、そんな行動を記録するために(どうせならきれいに記録したい)、コンパクトでかつ高性能・高画質のカメラを求めた結果が、RX100M3という高級コンデジでした。この時にカメラを選んだ最優先順位が、携帯性=コンパクトさでした。持ち運びが簡単で手軽に写真が撮れること、その中でできるだけきれいに写る、それが条件でした。
コンデジとはいえカメラとしては十二分な機能を持っていて、RX100M3を使いながら、カメラの基本操作(絞り、シャッタースピード、感度、露出…)について覚えていきました。
ポケットにすら入るそのコンパクトさで、どこへでも持ち歩いて、とにかくたくさん写真を撮りました。いくらきれいな写真が撮れる一眼レフを買ったって、持ち歩かなければ意味がない…そんな風に思って、コンパクトさを最優先に考えた結果が功を奏したのでした。そんなわけで、すっかり写真を撮る癖付けができました。
2台目:X-T10
FUJIFILM ミラーレス一眼 X-T10 レンズキット シルバー X-T10LK-S
- 出版社/メーカー: 富士フイルム
- 発売日: 2015/06/25
- メディア: Camera
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そんなカメラを使ってたくさん写真を撮っている中でふつふつとわきあがってきたのが、「もっと良い写真を撮りたい」「写真を撮ることを楽しみたい」という思い。そこで購入したのが、FujifilmのX-T10。一番の決め手は、カメラの外観。シルバー基調のダイヤルたっぷりなレトロ感が、いかにも「写真を撮る!」って雰囲気が出ていて、とにかくそこに惚れ込みました。これが僕にとって初めての一眼スタイルのレンズ交換式のカメラになりました。
このカメラを手にしたことをきっかけに、どんどん写真にのめり込みました。レンズ交換、カメラのアナログな操作、それによる写真を撮ってる感。RX100M3で撮っていた「記録」するための写真からは明らかに一歩先に進んで、良い写真とは、人に見てもらう写真とは、あるいは自分が撮りたい写真とはなんだ、なんてことも考えながら、たくさんシャッターを切りました。
街中のスナップ、公園や森林、海での撮影、友達と出かけるなんてときにも持ち歩いて、たくさん撮りました。カメラを操作すること自体がわくわくするし、写真の風合いも好きだし、とにかく楽しい。そんな中でこの写真ブログも開設し、Phat Photoという写真教室にも通うようになり、今では写真のない生活は考えられないほどです。
X-T10ははじめてのミラーレス一眼だった。レンズ交換に感動し、ダイヤルで絞り・シャッタースピードを操作する楽しさを知り、あちらこちらへ一緒に撮り歩いた相棒と呼べるカメラだった。そんなX-T10ともお別れかなあ。名残惜しい。これからはX-T2を相棒に、またたくさん撮っていく。
— くっすー (@kussu1515) October 19, 2016
3台目:X-T2
FUJIFILM ミラーレス一眼 X-T2 ボディ X-T2-B
- 出版社/メーカー: 富士フイルム
- 発売日: 2016/09/08
- メディア: Camera
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そして、X-T2。発売当初はX-T10があれば十分だ、と気にもかけていませんでした。が、実際に展示品を触る機会が何度かあって、そのたびに、X-T2の快適さに感動していました。
X-T10を使う中で気になっていた不満点、あるいは自覚すらしていなかったような細かい点にも気づかされ、X-T2のレベルの高さを思い知るのでした。また、ちょうどこの時期に、これまではほとんど撮っていなかった「人」を撮る機会が増えて、よりX-T10での撮影に不満を感じ始めていたことも要因の一つでした。シャッター間のブラックアウトの長さ、AF-Cの性能、ファインダーの狭さなど、自分のペースで撮影できるスナップでは気にならなかったところが、相手のいる撮影となると、途端に気になってしまいました。そして一度気になるとなかなか意識からは消えてくれないもので…。
そんなわけで満を持して、あるいは急遽、手元にやってきたX-T2です。早速、先日の土日で撮りに撮ってきました。結果は、快適を通り越しての最強。X-T2最強です。こいつはすげえや…って心の底から感じました。
一日ずーっとX-T2で撮影してきた。総評、最高。AFが楽に早くなり、シャッター間のラグもほとんど意識されない程度にまで短くなり、液晶の縦方向チルトのおかげで縦ローアングルハイアングでも快適に構図を決められ、縦位置グリップは握りやすいしバッテリー交換の頻度を減らしてくれる。最高。
— くっすー (@kussu1515) October 22, 2016
で、何を撮っていたかといえばまた知り合いのコスプレなのだけど。X-T10はスナップを撮るのには不自由なかったけれど、人を撮るとなるとあれこれ思うところがあり。必要な機能が違うのだから当然なのだけど。それが見事なまでに徹底的に潰されていて、X-T2のレベルアップ、凄まじい。
— くっすー (@kussu1515) October 22, 2016
最新技術がたっぷり詰まったフラッグシップ機。プロにもこれを使って仕事をされている方がいるぐらいですから、冒頭の道具の話で言えば、僕には圧倒的にオーバースペックなんでしょう。過ぎたる代物です。しかし、使っている身としては全然そんなことを感じていなくて、カメラがレベルアップしたぶん、自分ももっとレベルアップできる余地が増えたんじゃないかなと。いろんな自由度が上がったので、もっとたくさんいろんなことをやってみたい。そこにはX-T10でもできたことだってたくさんあるかもしれないけど、新しい相棒であるX-T2と一緒にやっていきたい。
なんだかんだいって、道具には機能性以上のものも求めていたりするんです。使っていて楽しいだとか、手にすること自体に喜びを感じられるだとか。X-T10、X-T2には、まさにそれがあるんです。
まとめ
まだまだ自分の気持ちの整理もついていなければ、撮った写真の整理もこれっぽっちもできていないのですが、とにかくこの今の思いは残しておかないと、と思って書き上げたエントリーです。
こうして振り返ってみると、単純化してみると携帯性と写真性(写真の自由度?)の綱引きだったのかなと思います。段々と携帯性に占める比重が減って、どんどん写真としての自由度の向上の方向に進んでいる。とはいえ、じゃあいつかは一眼レフかといえば、そうはならないような気はします。あれは重いし大きすぎる…。写真としてのクオリティにこだわって、いつかそんな日がくるのかもしれませんが、今のところはさっぱりです。なんていったはいいものの、X-T2にXF90㎜をつけるとそれなりの大きさ、重さにはなるんですよね。やっぱり、自分の中で携帯性に対するハードルは下がりつつあるようです。
さて最後に。X-T2という最新機種を買ったからといって、僕の写真が劇的に良くなるわけでもなければ、このブログに上がる写真の趣向が変わるわけでも当然ありません。新しく手にした道具もとい相棒と一緒に、またたくさん、良い写真を撮っていきたいと思います。