ファインダーを覗きたい

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コンデジで写真を撮り始めたころは、ファインダーなんていらないじゃん、って思ってました。背面液晶のほうが大きい画面で確認できるし、チルト式であれば角度も自由にできるし。小さな窓を覗いて見づらいだけなのに…って。RX100M3にはポップアップ式のファインダーがついてたのですが、ほとんど使うことはありませんでした。

それが不思議なことに、今では写真を撮るときにはほとんどファインダーをのぞくようになりました。ごくごく自然に、カメラを顔の前にもってきて、右目でファインダーを覗いて、シャッターを切っています。むしろファインダーがないカメラは嫌だー、なんて思ってすらいるほどです。

見える世界が違う気がする。見えてたけど見ていなかったものが見えるようになる。余分なまわりの景色が削ぎ落とされることで、ファインダー内の景色に神経が集中するような。写真は引き算だっていうけれど、だというなら、ファインダーはまさに引き算をするための道具だなあ、と感じます。視界の周りに見えている(けど意識はしていない)ものを引き算してくれる。

写真を撮ってる、その感じが単純に楽しくもあります。X-T10のレトロな外観も、シャッタースピードも絞りもダイヤルでカリカリ設定するマニュアルな操作感も相まって、写真を撮る動作・プロセス自体が楽しい。その過程の一つがファインダーをのぞくことでもある。


いつも持ち歩くようの小さいカメラとしてX70も使っているのですが、ファインダーのない機種なのに、ついついカメラを顔の前にもってきてしまうこともしばしば。そうだよX70にはファインダーついてないんだよ、って慌てて戻す。外付けファインダーを買うか、ボリュームアップはするけれどいっそX100Tに乗り換えるか。